2011年11月16日水曜日

「いちまいばなし」公演中!!


こんにちは、ササクサスPlus+で「いちまいばなし」を展開している、
佐藤悠と言います。


















「いちまいばなし」は、一枚の紙に絵を書きながら、
参加する全員でお話を作ってゆく、即興紙芝居型ワークショップです。

みんなでお話を作ってゆく事で、1人では考えもつかないような面白い話が出来上がります。

この活動は、今年の5月、岩手県大船渡市から始まり、これまで三宅島や横浜等で展開してきました。
もともと言葉や物語を使った表現に興味があって、お話をつくろうと試みた事が何度かあったのですが、
その度に自分の才能の限界を感じて挫折していました。
そこで、自分のアタマだけで作る事をあきらめて、
人のアタマを借りて面白いお話を作る事は出来ないだろうかと考えたのがきっかけです。

以下、どんな風におはなしを作ってゆくのかを紹介します。


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<はじめるまえに>
参加者は1人の「進行役」と2人以上の「お話役」に分かれます。

「進行役」は、お話の進行と、紙に絵を書くのが仕事で、たいていは僕自身がこの役につきます。

「お話役」は「進行役」の作る流れに合わせ、描かれた絵を見ながら、お話を考えてゆくのが仕事です。

「進行役」は物語に最初に登場するものを決めておきます。
なるべく今いる土地に関係するものが良いです。(浅草ならタワーや雷門等。)

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<いちまいばなしの流れ>(進行役が1人にお話役が3人の時)

















(写真の絵と以下のお話は関係ありません。)

進行役:「(紙にタワーの絵を描く。)あるところにタワーがありました。さて、タワーには誰がいるでしょう?」
お話役1:「キリンがいました。」
進行役:「(タワーにいるキリンを紙に描き足す。)キリンは何をしているんだろう?」
お話役2:「昼寝をしています。」
進行役:「(昼寝している様子を描き足す。)そこへやって来たのは…?」
お話役3:「お相撲さんがやってきました。」
進行役:「(お相撲さんを描き足す。)お相撲さんはキリンを見て、どうしたんだろう?」

以後、お話役1~3の順番で繰り返し、進行役が頃合いを見て、
話の終わりをお話役に振って、オチを付けます。

お話が終わったら、みんなでお話を振り返りながら、題名を決めます。

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<おはなしのあとで>
こんなふうな流れで出来たお話は、活動の後、新たに絵を付けて、
一枚で読める絵本に生まれ変わります。




















表に絵





















裏にお話や作った人の名前等が描いてあります。


今回の活動では、希望する参加者に出来た絵本を集めて冊子にして、
配布します。

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「いちまいばなし」の面白さは、「他人の思考を楽しみながら、どれだけ個人の想像力では到達し得ない世界へ行く事ができるか。」
というところにあります。

トンでもないものが他者から出て来た時にどう受け入れていくのかという、
発想のバトンを受け渡ししてゆく楽しさを、参加者が感じ始めた時が一番面白い瞬間だと思います。
他人が言ったトンでも要素を、物語の後半で上手く回収できるならば、かなりの玄人だと言えるでしょう。

こんなふうに進めながら、先週の週末に2日、雷門1丁目で「いちまいばなし」を開催しました。
以下につくった話の一部を紹介しつつ、そろそろ記事をおしまいにしたいと思います。
今週末の土日も雷門1丁目野外で開催していますので、みなさんどうぞお気軽にご参加下さい。

それでは。

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タイトル:「日米花火大会」
つくった日:2011 11.12
作った場所:浅草田原町
作った人:こうし りょう いおり

あるところに、高い高いタワーがありました。
その上で大勢の人がお祭りをしていました。
お祭りに呼ばれたゲストが集まってきます。
リムジンに乗って野田総理がやってきました。
戦闘機に乗ってオバマ大統領がやってきました。
戦闘ヘリに乗ってジョニーデップがやってきました。
豪華客船に乗ってトムクルーズがやってきました。
皆が集まると夜空に花火がいくつも上がって歓迎しました。
そして皆はテレビゲームをして遊びました。

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タイトル:「かつらなんて恥ずかしくない」
つくった日:2011.11.13
作った場所:浅草田原町
作った人:ドラゴンメンバー、やすあき、のりちゃん、さっちゃん、れいこ、くり、ゆみ、みき、ゆか、さんざんのめんばー

あるところに高い高いタワーがありました。
そこにカツラの人が上っていました。
タワーの上からは雷門が見えて、
そこにはジョニーデップとさとうゆう君が観光をしていました。
また、違う方向にはアルコールが見えました。
アルコールは富士山から流れて来ていて、
山の麓からはビールがわき出していました。
そのにおいにつられて、ブータン王国から
コウモリに乗って日比野さんがやってきました。
そこで、突然カツラのおじさんがタワーの上から
「実はぼくはカツラだったんだ!」とカミングアウトしました。
それを聞いた皆は、彼のカツラにビールをそそいで回し飲みをして、
全国のカツラの人に「カツラなんて恥ずかしくないよ!」
というメッセージをタワーの上から伝えました。

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おしまい。
最後まで読んで頂いてありがとうどざいました。

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